大切なキミへ。 短編集☆



***



『悪い。
…お前より…可愛いと
思うやつがいるんだ』



一度そこで言葉を切った君。

何を言われるか、
わかっていたはずなのに
信じたくなかった私。

君は意を決したように
こういった。


『俺たちさ、…別れようか』


心のどこかで予想した展開。
涙も出なかった。



でも、私には
君に縋り付く勇気はなかった。



『わかった…っ』



そう私が伝えると、
君は安心したように
ふわりと笑って
私を優しく撫でた。


『ばいばい。
今までありがとな』




***



最後の君の笑顔は
本当に素敵だった。