ガラス張りから覗く空はもう暗い。


「桃葉ちゃん、ありがとう。」

「良いんだよー!ひーちゃんと買い物出来て楽しかったし。」

「高校の友達でこういう事する人居ないから、本当に良かった。」


大袈裟だよー、と桃葉ちゃんはきゃははっと笑った。うん、桃葉ちゃんらしい。

神様、私より多めに桃葉ちゃんに幸せが降ってきますように。どうか、元気で心優しい彼女が、怒りや悲しみで涙を零すことがありませんように。

心の中で密やかに願って、抹茶ラテをまた一口飲んだ。