空を見上げる皇帝ペンギン。


桃葉ちゃんが目をキラキラしながら言う。私はすっかり近江くんに言っているものなのだと思って黙っていた。そうしたら近江くんが口を開く。


「3人で?」

「近江が行きたく無いんなら私とひーちゃんとで行くもん、ねー。」


同意の眼差しを向けられて、小刻みに頷いた。ごめんなさい、本当は私じゃないと思ってました。そんな事を知らない桃葉ちゃん。

近江くんは行くよ行きますよ、とちょっと拗ねたような声を出す。これが二人のじゃれあいスタイルなんだと思う。


「そういや、二人とも正月は実家?」


唐揚げをお箸で摘んだ近江くんは聞いた。