周りの女の先輩を平気でスルーして、こっち側に大股で歩いてくる。視線が痛い。 「カッコいいね、もしかして、ひーちゃんの、」 「恋人の周防藍斗です。」 代わりに桃葉ちゃんの質問に周防くんが答えた。驚いたように目を丸くした桃葉ちゃんはリスのようで可愛い。 オロオロしていると、近江くんが桃葉ちゃんの手を引いて、 「じゃあ、先行ってる。」 とだけ言って、歩いて行ってしまった。残された私と周防くんはその後ろ姿を暫く見ていた。 「何か…あったの?」 聞いてみる。