「馬鹿じゃないの!?じゃあ、どうして泣いてるの。もう行こう、緋睡ちゃん。」 目の前で私の分まで暴言を吐いてくれた三枝さんは、くるりと私の方を向いた。腕を掴まれて引っ張られて、中庭を出る。大学内に入って、歩みが止まる。 「三枝さん、」 かなりエネルギーを使ったのか、深呼吸をした三枝さんに呼びかける。流石に元剣道部。清々しい顔でこちらを向いた。 「なーに?」 「ありがとうございます。本当に…助かりました。」 ホッとしてまた涙が出る。三枝さんは、目を丸くしてから笑った。