空を見上げる皇帝ペンギン。


あそこに座っていると、着替え終わった選手みたいな人が出てくるのが分かる。分かるというのは見えるということで、私が見えるということは、選手の皆さんも私が見えるということ。

私の住んでいる土地じゃない所為なのか、自分の自信の無さなのか、見られるのに居たたまれなくなってフラフラと逃げてきてしまった。そんなに遠く離れてはいないけれど、更衣室から出てきて私の姿が見えなかった周防くんはびっくりしたんじゃないかな、と思う。

私も、きっと居ると思っていた場所に周防くんが居なかったら、落ち着いてはいられない。