「紘斗先輩!!
わたしと付き合って下さい。」
あまりにも、
突然で。
「無理でしょ!!てか、俺…
彼女いるし。」
とっさに言った嘘がこれ。
「え?いるなんて初耳です。
誰…ですか?」
こいつ…攻めるなぁ…。
こうなったら、
やるしかないだろう。
「初耳?それはそ-だろ♪
だって、蒼にしか言って
ねーもん。」
嘘を突き通す。
嘘の笑顔で。
「他校なんだけどさ〜。
めちゃ可愛いのよ!!
あ、名前は教えられない
けど別れるつもりないから。
だから…ごめん。」
出た!!俺の名演技。
彼女の自慢をすれば、
諦めるだろう。
「何で教えられないんですか?
…名前。」
マジかぁ〜!!
何でそこ気にするわけ?
どーでも良くないっすか?
諦めようよ?
「…ほ、ほら!!
彼女の名前.結構珍しい
し可愛いからライバル
増えちゃうじゃん?
嫌なんだよね…そ-ゆうの」
「でも、あのー…」
うッ、まだ言うかこの女。
「いや…何でもないです。
…分かりました。」
そう言い残して、
女は消えて行った。
どうしていつも、
こうなんだろう…。
俺はいつも告白を
断ることしか出来ない。