初めて3人で撮った写真は
夕日に照らされ、


真っ赤な顔が隠れて、
程よい笑顔だけが残った。


初めて撮った写真にしては上出来だったと思う。



せっかくの3人の"初めて"が出来たのに…


今日で学校は"最後"なんだ…。



俺たちは今までのことを
思い出しながら家へと向かう。





ふと、思い出したのか、

柚がこんな事を聞いてきた。



「あ、そうだ!!紘斗って…
まだ他校の人と付き合ってるの?」



「ブゥーーー」



まるで漫画のように、


飲んでいたミルクティー
を吹き出してしまった。




「何だよ紘斗、まだ言って
なかったのかよ〜!?」



蒼が呆れた顔をして俺を睨みつけながら言う。


「え?何が?」


興味津々気に聞きまくる柚の顔を見ると、やっぱり小さい頃と変わらず可愛い。



「紘斗に彼女が出来るわけ
ないじゃん?あの噂は
全て嘘なの。嘘!!」


「えッそうだったの?」


「なんか〜後輩に告られた
みたいでさ〜断る時に
嘘ついちゃった感じ。」


チャラそうに全てを暴露
してしまうコイツには
後でしっかりおごって
もらうかー…


なんてのんきな事を考えていると、




「でも私…他校の子によく
言われたよ?」




ミルクティーを全部飲み終え、

軽く口を拭く。



「何て言われた?」



「実は私が紘斗と付き合ってます!!だから…幼馴染みを理由に紘斗に付きまとうのやめてもらえませんか?……ってよく言われた。」




ミルクティーは終わって
いるはずなのに、


また、口から吹き出して
しまうのかと思ったくらい
ビックリした。