「知らねぇーけど…
お前が京都に行ったら、もう会えなくなる気がするから。」



彼氏でもねーのに…


てか、好きでもねーのに…

バカみたいな事を言う俺を見て、




「何?紘斗…そんなこと、
思ってたわけ?」



フフフと笑う柚の顔を
見るのは凄く久々に感じる。


その顔が懐かしくて、


俺まで幸せな気分になった。


「何だよ!?悪いのかよ?」



頭をポリポリかきながら言うと



「私たち…嫌でも会ってしまうと思うけど!?」



「どーゆう意味だよ?」



言ってることが理解出来ずに

俺の頭の中はごちゃごちゃに

なった。




「だって私たち…腐れ縁
でしょ!?」



ドクンー…。



勢いよく心臓が動く音がした。



「離れたくても、離れられない
じゃない。」




まさか…、


柚も俺たちを"腐れ縁"
だと思っていたなんて…。

他の皆は俺たちを
"幼馴染み"と呼ぶ。


だから…凄くびっくり
したんだ。


俺たち2人だけが同じ事を思っていたことに。



「腐れ縁は鎖縁とも言うん だからね!?」




俺はきっとー、


嫌いなんて思って
いなかったのかもしれない。




ただー…



淋しかったんだと思う。



柚と蒼だけが、、、


仲が良いことに。




俺は2人に嫉妬していたの かもしれない。