急に真面目な顔になって
変に思ったのか、



「紘斗…?どした?」


蒼が心配そうに俺を見る。


だけど…


変に思われたくなくて、




「へ…へぇ〜。
これでやっとアイツと
離れられる!!」




普段と同じように笑って
みせたはずなのに…




「ったく…。紘斗って、
何でそんなに鈍いわけ?」



鈍い?



俺が?



「………何が?」




蒼が言っていることが
分からない。


蒼が何を言いたいのか
分からない。



「…自分で気づくまで、
俺は何も言わねぇー。」



そう言うと蒼は、
買い込んでいたパンを
食べ始めた。