教室に向かう途中ー、



「はぁ〜…俺にも誰か告って
来いよーっ!!」



蒼が廊下で馬鹿デカい
声を張り上げる。


「っせーよ。てか、蒼だって
告られてんだろーが!?」


「いーや!!紘斗と比べられて…
結局はみんな紘斗を
選ぶんだぁ…。」



半泣き状態で教室に入って行くと…



桐原柚が心配そうに蒼を見る。



そしてついには、
近寄って来た。




「蒼…大丈夫?何かあった?」




おい、待て!!
俺にはそんな優しい口調で 話した事ねぇーだろうが。




「お!!柚ちゃん♪
柚ちゃんの顔みたら元気
出たわ〜っ」




蒼と柚は昔から仲が良い。

俺と柚が仲が悪い分、

いつも中継に入り、
俺たちを引っ張って行ってくれたのは、

蒼だった。



「なら良かった♪
蒼が落ち込むなんて、
らしくないからさっ。」


「あ、やっぱり〜?
俺もそれ思ったわ(笑)」





二人はまるで…



カップルみたいだ。




これが世が言う
"お似合い"なのだろう。