教室に向かう途中、階段を上ってひとみと廊下を歩いていると
前から西野くんとつばきちゃんが歩いてきた。
思わず目を剃らしたくなったけど
それじゃあいつになっても変わらないと思ったあたしは
あいさつはできないけど普通に通り過ぎようとした。
だけど…
「結衣ちゃんだ〜!」
とつばきちゃんがあたしを呼んで普通の声で言うと、
今度はそばに来て
「邪魔しないでって言ったよね?
昨日一緒にいたでしょ!」
つばきちゃんはそう言うと、あたしの手を思いっきりつねった。
「痛っ…」
「結衣ちゃんがあたしの言うこと聞かないからでしょ?
自業自得。
次はないから。」
そう言うと、葵行こー!と西野くんの腕を引っ張りながら通りすぎた。
「つばきちゃん!」
あたしは無意識に名前を呼んだ。