西野くんの偽カノジョ




「…んだよ?」



俺の視線に気付いて外を見るのを止めた葵。



俺も下を見てみると友達と一緒に歩いている結衣ちゃんを見つけた。



なーにが本当に終わっただよ!



上から視線を追っちゃうくらい好きなくせに。



いったい何があったんだよ?



「ちゃんと話し合ったんだろ?告白は?」



「だから終わったんだよ。


話したけど、変な誤解してるような感じだった。」



葵は今までに見たことのない顔をしていた。



こんな一生懸命な葵を見たのは親友の俺でも初めてのことだった。