ライフ・フロム・ゼロ



そんなことを思いながら歩いていると、
いつの間にかこの間来た駅ビルにたどり着いた。

宝くじ売り場の前につくと、
変に緊張する。

売り場には売り子のお姉さんが一人いて、
常連客らしきおじいさんと談笑している。


そもそも当選確認ってどうすればいいんだろう。

売り子さんにチケットを渡せばいいんだろうか。


少し遠目からそれを見ていると、
おじいさんはセカンドバッグから
20枚ほどの紙の束を取り出し、売り子さんに渡した。
それは、私が持っているものと似ている。


受け取った売り子さんはそれを揃えて、
なにやら機械のようなものに入れた。


すると機械がしばらく連続した音を立て、
やがて止まった。


おじいさんが溜息をつく。