「いや、いいんだよ。
あんまりサヤカちゃんのほうから
連絡してくれたことなかったから嬉しい」
「すみません、迷惑かなって思ったりもして」
「何言ってるの、俺達付き合ってるんだよ?
っていうか俺の方もちょっと
忙しかったりしてこっちから
連絡できなくてごめんね?」
「いやそんな、気にしないで下さい!」
「敬語使わなくていいって言ってるのに。
それで、今日はどうしたの?」
「いや、ただどうしてるかなって…」
「声聞きたいって思ってくれたってこと?
嬉しいなぁ、ちょっと距離感じてたりもしたから」
「え…えっと、はい」
博之さんは、たまにドキっとさせるようなことを言う。
こういうタイプの人と付き合ったことはなかったし、
私はナカみたいに恋愛上手じゃない。
いつも変にドキドキしてしまうのだ。
