「うん、ありがとうナカ」 「じゃあ景気付けにコレ買っときますか!」 「えっ?」 ナカが指さした先には、 宝くじ売り場があった。 数々の宝くじののぼりが立てられ、 高額当選者が出ました! という張り紙がされている。 ナカは夢見がちで、浪費家だ。 年末や夏には数十枚単位で宝くじを買ってははずれ、嘆いている。 私はそもそもギャンブルの ようなことは嫌いだし、 高額の収入がどうしても 欲しいとも思わないから、 これまで一度もそういったものを買ったことはなかった。