私は樋口清香と親しくなった。 少しずつ時間をかけて、 まるで本物の親友のように振舞った。 難しいことではない。 いつも周囲に向ける笑顔を、 優しさを、清香にも注げばいいだけの話だった。 清香と買い物に行き、 清香と食事を摂り、 清香と一緒に勉強をし、 清香がよく読んでいる作家の話題をふり、 清香と恋愛について語り、 清香がなにに笑いなにに憂うのかを知った。 清香は私を信用し、 私を大切にするようになった。