私は喜ぶべきなのだ。 本当は、大喜びしているべきなのだ。 誰もが喉から手が出る程欲しがる権利が 今この手の中にあるのだから。 それでも今、私は恐怖している。 これまで地道に築いてきた、 私なりの幸せの形。 平凡な日常、平凡な人生。 それらがなくなってしまうような気がして、 昨日までの自分には戻れなくなってしまうような気がして、 それが、どうしようもなく怖い。