言うなれば、私の恩人。
その恩人からの依頼だ。
いつもよりも千倍は頑張ってしまう。
「宮瀬さんのオファーなら気合い入れなきゃ!…よし。じゃあ、この新作の出してみようかな」
そう呟いて、デスクの隣にある
新作の服を収納している
可愛いお姫様チックなクローゼットに向かう。
扉を開けると、可愛い洋服達が姿を現した。
レースをあしらった白いワンピース。
紐部分に花と蝶を付けた
バッククロスタイプのキャミソール。
ゴシックガーリーな雰囲気の、
月と星のデザインが幻想的な
ガーター風ニーハイ。
脚が細く見え、尚且つ引き締め効果もある、
研究に研究を重ねたスキニージーンズ。
どれも捨て難くて、とても悩む。
「この企画なら…これとかいーかも」
ふわふわした淡い色使いのミニスカートと、
ウエストラインが
細く見えるシルエットのシャツに、
流行りの透け感を出した白ニットを取り出した。
クローゼットの隣のタンスからは、
これまた新作の花のネックレスを取る。
「靴は、ミニックに貸して貰って、フェアリーの方は完成っと。後はロックだね」



