葉が風に寄って揺れた。


花々は美しく咲き誇り、

見上げれば眩いばかりの青空が広がる。



都内某所、とある白いオフィスビルにて

一人の美女が、少女へと

ファイルを次々に置いたり持っていったりと

慌ただしく動いていた。



「社長、この資料はN社のー…」

「鈴木さんーっ、社長はやめてくださいよー」


「そういうわけにはいきません。あなたは、このfairy×rock(フェアリー×ロック)を設立した方なんですから」

「それでも、あたし今年で17歳ですよ?鈴木さんと12も離れるじゃないですかーっっ!」

「社長は社長です。年齢なんて関係ありませんよ」



にこっと笑って鈴木さんは、

いわゆる社長室から

あたしを置いて行ってしまった。




…大量の資料を置いて。