「夏月ちゃんっ!」





夕飯のカレーを作っている時だった。


同じクラスの子が私の名前をよんだ。





「は、はーい??」




「あ、綾音クンが呼んでるよ!」





げっ‥‥




「湖のトコにいるらしいから‥‥!」




「あはは―‥ありがと」




これって行かなきゃヤバい‥?


また遅いって言われる前に行った方がいいよね?



「ちょ、ゴメンみんな‥ちょっと行ってくるね」




「ほいほ〜い」




「早く戻ってこいよっ」




「ありがとう!じゃあ」




明梨と弘果の許可をもらうと、小走りで湖の方に向かう。




わぁ‥自然ってスゴい!



眩しい太陽が

額に汗を滲ます。




風で草木が揺れる音とか

虫が鳴く声とか



こーいう自然が多いところにくると、なんかすごく意識しちゃう。







「はぁ、ハア‥‥」





少し走ったところにやっと湖が見えた。




「あっ‥‥!!」




綾音琉風だっ



うっわ


ムカつくけど‥


遠くから見ただけでもカッコいい‥‥。





「ッハァ‥‥なに??」




わぁ、なんかすごく見下ろされてる!




「お前、大丈夫なわけ?」




「へっ!?」




「馬鹿、あんま言わすな!!」




えっ!?

大丈夫って‥‥




あっ!