ポロポロと涙が落ちていく。
琉風もその感情が
あるんだよね‥。
嬉しい。
嬉しいよ‥‥。
「なんで泣いてんの‥」
涙を拭いながら困ったように笑う琉風。
「上、行こ?」
首を縦に振る。
涙は止まらないまま‥。
「寒いだろ。髪拭いてやる」
「う、ん‥っ‥」
琉風は私にパーカーを着せてくれた。
私の髪に指が触れるのが心地よい。
自然と涙は消えた。
「もう大丈夫なの?」
「大、丈夫だよ!」
琉風、おかえり。
「ね、ねぇ‥」
「ん?」
「今日は‥‥キスしてくれないの?」
もう癖になっちゃった。
琉風のキス。
「自分から言うとか‥覚悟しとけ」
「うん!‥‥んッッ‥」
あぁ、これだ。
このキスが
もっと欲しい。
長い夜は
まだまだこれからだった。