三國と手を振って別れた。
帰り道をトボトボ歩きながら、ため息をついた。
『私も学校行く』・・・
すごい事を言ってしまった。
私は後から後悔していた。
いくらクラスに三國がいるからって、どうせ一人になるに決まっているのに。
明日、行きたくない・・・。
行かなかったら三國はどう思うかな・・・?
イヤな気分になったりする・・・?
でもな・・・三國にとってはどうでもいいことかもしれないな・・・。
こんなこと考える私・・・もしかして三國に出会って私の何かが少し変わったのかもしれないな。

学校・・・
行きたくない。
『彼音嫌い。彼音と話す人は彼音みたいにハブるから。』
仲がいいと思ってたのに。嫌な思い出が頭を過ぎる。
学校また行っても辛い思いをするだけなら・・・。
私は家のドアをバタンと音をたてて閉めた。


日がさしてきたのが分かった。
まぶしい・・・。
太陽の眩しい光を手で遮る。
私は時計を見た。
[7:30]。
いつの間にか寝てしまったみたいで、朝になっていた。
学校・・・。
今から準備しても、間に合う。
だけど・・・。

でも家を出ないと・・・。
私はベットから起きて準備を始めた。
きちんと制服を着て、片手に通学用カバンを持ち。
「いってきます」
返事がないのに毎日欠かさないあいさつ。
私はドアを開けた。

学校への通学路。
河川敷。芝生か雑草か分からない草が生えてる。
横を通る人の目なんか全然気にせず、私は腰をおろした。

やっぱり学校には行かないことにした。
怖くて、怖くて・・・。
とてもそんな勇気はない。
三國にまた会いたいっても考えたけど、ムリみたい。
私はため息をついた。

「カノ?」

あの低い声。