店を出ると、デートをするという二人とさっそく合流した。 「こっちが月本麗子で、この人は真奈美さん」 上杉隼人が、女の人を紹介してくる。 「どうも」 あたしは、ぎこちなく会釈をした。 「おまえらは知っているよな」 上杉隼人は、アタシともう一人の男を交互に見る。 確かに、男の方は知っていた。 二年の時、同じクラスだった竹下裕二。 短い黒髪に、キャップ。 確か、野球部だったっけ? 類は友を呼ぶ…。