宇宙side

「待って、宇宙。ごめん…。」

 えっ なにが!?

「なんのことっ!」

 私の声は自分でもびっくりするくらい怖ーい声だった。

「こ、この前、別れるなんて言って…」

 あぁ、そのこと。

 分かってる、分かってるよ。私のことが嫌いになったんでしょ。

 だからって直接言わないでよ。

 余計さみしくなっちゃうじゃない…

「だから話きけって!!」

 普段はどっちかと言うとおとなしめな由宇にしては
 珍しく大きな声でさけぶ。

「うん……分かった。」

 私は静かに言った。

「俺、はっきり言って付き合うとかよく分かんなくて
 最初はどうでもいいって思ってた。
 でも宇宙が隣にいないとなんか落ち着かなくて…。
 こんな言い方しかできなくてごめん。
 だけど宇宙が俺の隣にいなきゃいけないのは確かだから…。」

 えっ でも、私達別れたんじゃ…

「もし宇宙が許してくれるならやり直そう」

 そう言って由宇は微笑んだ。

 私はうれしくって、うれしくって泣きそうになったけど
 こらえながら由宇に微笑み返した。

「これからもずっとよろしくね」

 と言って由宇のほほに優しくkissをすると

「どうしたの!?」

 とみんなが騒ぎ出した。

「あっ、今休み時間だからみんないたんだっけ?」

「う~ん。そうだったかな?
 でも今の私には由宇しか見えないや」
 
 と言うと由宇は顔を赤くして

「宇宙、ちょっとついてこいっ」

 と言うと私と手をつなぐ。

「待ってよぉ~」

 決してつないだ手が離れることのないように手をつなぎ、
 笑い合いながら二人は駆け出した。