2月13日、バレンタインデーを明日に控えて、ここ龍堂学園も男女問わずそわそわしていた。
「さて、今日はチョコレート買いに行かないとね。」
教科書を片付けながら、真里香は呟く。
「一緒に行ってもいいですか?」
「あら優華。いいわよ、行きましょう。」
「エリーゼも行くデス〜!」
ビシッと手を上げながら、エリーゼがいきなり現れる。
「まあいいけど…。あんた誰に渡すのよ?」
「自分で食べますヨ?」
「エリーゼさんらしいですね。」
3人が笑いながら話していた。
そんな中、頭を抱えている者がいた。
「普通の渡し方では…。何か、何かインパクトのある渡し方はないだろうか。」
神崎彩華である。考えていたが、とりあえず寮に戻ることにした。
「インパクト…インパクト…。」
ブツブツ呟きながら彩華は寮への道を歩いていた。
「さあ!見ていきなさい!今日ご紹介するのは…。」
なぜか知佳が商売していた。
「ん?彩華じゃない。」
「あれ?知佳さん?なんで龍堂に?」
「今日は休みだから商売に来たのよ。」
知佳の屋台にはなんだかよくわからない物が並んでいた。