季節は秋になったけど、まだまだ暑い日が続く。

私は先輩の手伝いだけじゃなく、少しずつ一人でも仕事を任せて貰えるようになった。


ある日――…


私は今日の会議には参加していないけど、いつもの様にお茶を香澄と出しに行く。

そして、私はまーくんの前にお茶を出す。


「ありがとう」


まーくんは私に笑顔を向けてくれる。


「……いえ」


私、今、すごくドキドキしている。

やっぱり私、まーくんの事、“憧れのお兄ちゃん”ではなく、男の人として好きなのかもしれない。

それは、今も……


そんな気持ちに気付いた私は、ドキドキしながら他の人にもお茶を出す。


お茶を出していると、何か視線を感じた。

ふと、顔をあげ、視線を感じる方を見ると、まーくんが私の事をじっと見ていた。


えっ?何?


驚いた私はパッと視線を逸らしお茶出しを続ける。


何で、私の事を見ているの?

私、何かしたっけ?