3億円のキケンな恋

ようやく自由を取り戻した私はさっそくあんパンに手をかけようとした。

すると、



「ちょっと待て。まだ終わってない。
足出せ」



スカートに隠れた足を引っ張り出されると、今度は両足首をさっきのロープでグルグルに縛られた。



あ。
タダじゃ解放してくれないのね。

ま、当たり前かぁ。



「つまんねぇ事は考えるなよ。
さっさと食え」



口にくわえたパンを手に持ち替えると、強盗犯は私から離れてまた向かいに座った。



「あ ありがと…」



あんパンの袋を持つと、つい強盗犯にお礼を言ってしまった。


何言ってんのよ私ったら。
こんな犯罪者にお礼言うなんて!


だけど…めちゃめちゃ悪い人って感じがしない。
むしろ…何か優しい?


この人…本当に今日銀行強盗をしたの?