応えはなく、 そっと唇に落とされた優しい感触に、あふれ出したものが頬をとめどなく伝い落ちる。 黄昏は、やがて闇にのまれて。 静かに消え行くそのぬくもりの主と、初めての恋に、 さようなら――と。 そっと、心の中で別れを告げた。