【黄昏の記憶】~ファースト・キスは封印の味~


ストンと、


足元にカバン落ちて、転がった。


な、なに……?


晃一郎の右肩に、自分の左頬がぴったりと収まっている。


肩に、腰に、ガッチリと回された腕の感触が、今自分が置かれている状況を否が応でも思い知らせる。


暴走し始めた鼓動と、一気に熱くなる頬。


――や、やだっ!


「晃ちゃ――、放して、放してよっ!」


戒めを解こうと必死にもがくけれど、力で晃一郎に適うわけもなく、


肩と腰に回された両腕はビクリとも動かず、


でも、それ以上は力を込められることはなく、


すっぽりとホールドされた状態のま、優花は、ただ動くことができない。