【黄昏の記憶】~ファースト・キスは封印の味~


「あははは……」


まるで、小さな悪戯を告白するように、


ぺろり、と、


舌を出して、クスクスと楽しげに笑う彼女を見て、優花に込み上げたのは、笑いの衝動。


だから、優花は、笑った。


でも、心の奥底から湧き出すような感情が邪魔をして、うまく笑えない。


笑っているのか、泣いているのか、


自分でもよく分からない。


――やだもう。


なに、この人。


なんで、こんなに可愛らしいの?


私が男だったら、ぜったい、速攻で惚れている。


なんか、大好きだっ。


晃ちゃん、


セクハラ大魔王だけど、


この人を好きになったことは、褒めてあげるよ。


あんたは、偉い!


女を、


ううん、


人間を見る目があるじゃないの!――


こんなに、強くて優しくて可愛らしい。


彼女みたいに素敵な女性、優花は今まで出会ったことがない。