君だけを……。




直樹の笑顔を見ると、切なくなる。


2度と見れなくなると思ったら、辛くて見ていられなかった。




「哀、あのことも黙ってるの?」



「うん……。
ごめんね」




純ちゃんも、今にも泣きそうな表情をしていた。



私は純ちゃん以外に秘密にしていることが、1つある。


これは直樹にも話していない。


このまま黙っていても、全員が明日になれば分かることだけど。


私の口からは、言わない。