卒業《短編》


「なぁ松原。」

先輩は急に立ち上がった。

「はい…。」

私もつられて立ち上がった。

先輩と向き合い
先輩の顔を見ると
さっきじゃ考えられないほどの真面目で
ほんの少し緊張している先輩の顔。

「俺…松原のこと好き。」

……………。

………。

……え!!?

「今、なんて?」

「だから、」

先輩の細いのに、ほどよく筋肉のついた腕が
私の首の後ろにまわった。

先輩の暖かな体温を
全身で感じていると耳元で

「好きだよ。」

「先輩…。」

私は思いっきり先輩に
抱きつき

「私も先輩がずっとずっと好きでした。
これからも大好きです!!」

私達は顔を見合わせて
笑った。

こうして先輩と2人で
笑って過ごしたいな。

ずっと一緒に
いてください先輩!!

大好きです。