なんて迷ってる間に、出る時間になってしまった。


……せっかくの文化祭。


九条くんと一緒にいたいな。


とは思うものの……。







「キャーッ、九条先輩~っ!!」


文化祭なのをいいことに、後輩の女の子たちが九条くんに群がってる。


あたしはその横を、友達と通りすぎた。


「九条くん人気すごいよね。亜美ちゃん、行かなくていいの?」


「うん……あたしはいいよ」


「だよねぇ。もう九条くんと付き合ってないもんね。ね、自然消滅だったの?それともキッパリフられたの?」


グループの友達が興味津々に聞いてくる。


どうしよう……正直に話した方がいいかな。