「ごめん……」


「謝んなよ。亜美は、悪くない。俺もちょっと調子のりすぎた」


あたしのせいでまた傷付けたかもしれないのに、九条くんは笑ってて。


九条くんはそのまま近くにいた自分の友達と教室に入って行ってしまった。


「見た?今の。フフッ、そのまま喧嘩しちゃえばいーのに」


なんて声が聞こえてくる。


嫌だよ。


中学のあのときみたいに、また九条くんと話せなくなるのは。


……そうだ。


あたし、九条くんに眼鏡しろって言われてたよね。


少しでも九条くんの気持ちに応えられるように、ちゃんと眼鏡かけよう。