そんな複雑な気持ちのまま、やっぱり大輔とは会うこともなくイブを迎えた。



「とりあえず、今日はムズカシイことは考えずに楽しもうよ!」



パーティー会場へ向かうタクシーの中、ミーナが私の肩をポンポンと叩いてとびきりの笑顔を見せた。


くるんとパーマがかかったベージュ色のショートボブの髪に、鮮やかなピンク色の花を咲かせている。


女の私から見てもすごく可愛くて、仮面でその顔を隠してしまうのがもったいないと思うくらいだ。



「そーね。久々に星ちゃんにも会えることだし」



私はタクシーのミラーに映った自分を見て、ハーフアップにしたミディアムロングの緩くウェーブがかった髪をチェックする。