そうなんだ。

ここでも大輔の優しさが私にとっては仇となっている。



「大輔って私に遠慮してるのか次の日のこと気にしてるのか分かんないけど、セーブしながら飲むのよ。
だから私だけガバガバ飲むわけにいかないしさ」


「それじゃ楽しくないじゃん！お酒飲む時は何も気にせずパーッとやるのがいいんだから〜！」


「ミーナは気にしなさ過ぎだけどねぇ…」



でも確かにそうだと思う。

気遣って飲んでても美味しく感じられなくなるし。



「なんかさー…大ちゃんといる時の杏樹って、杏樹らしくない気がする」


「え……」


「無理に大ちゃんに合わせようとして、気を遣い過ぎてるように感じるからさ」



ミーナの一言が、胸にちくりと刺さる。