「えーもう日本酒!?オジサン臭〜い」


「…何とでもどーぞ!」



鼻を摘んで臭いとジェスチャーするミーナを一瞥しつつ、私は開き直って枝豆を口に放り込む。



「好きに飲んだっていいでしょ。大輔と居酒屋に来たってこんなに気楽に飲めないし」



そう言って、私はつい一週間前のことを思い出した。


あれ以来、お互い都合が合わなくて会っていない。

たぶんクリスマスまで会えないだろう。


このままじゃいけないのは分かってるけど…

自分の気持ちにはっきり結論が出ないままでは、ちゃんとした話し合いも出来ないから。



「へっ?気楽に飲めないの?」


ミーナがきょとんとした可愛い顔で私を見つめる。