危険な夜へご招待【仮面de企画】

星ちゃんが仕事で着るドレス類もここで揃えてるんだとか。

つまり、星ちゃん御用達ってことね。



「…とりあえず入ってみる?」


「そーね、勇気を出して!」



右手で小さくガッツポーズを作るミーナと一度目を合わせて頷いてから、恐る恐るドアノブに手を掛けた。



ドアを開けると、中からはお香のいい匂いと微かな煙が漂ってきた。


店内もいくつかのランタンの灯りで照らされているだけで、足元がよく見えないほど暗い。


壁には真っ赤なバラが至るところに飾られていた。



「…店員さん、いる?」



私の背中に隠れるようにしてぴったりとくっついているミーナが聞いてくる。



「ううん……」


“いないよ”と私が言おうとした瞬間──