『大ちゃんは杏樹のことが可愛くってしょうがないんだよ〜！独り身のアタシにとっちゃ羨ましい限りなんだけど？』


「うーん、そうかなぁ…」


こんなふうに思う私がオカシイんだろうか。



「でもホント大輔には申し訳ないんだけど、このぬるま湯に浸かりっぱなしの日常に飽きてきちゃってんのよねぇ…」


『ぬるま湯？』


「そう。ぬるくて心地いいお湯にはずっと浸かっていられるけどさ、その後のビールってイマイチなのよね…。
やっぱりビールは熱いお湯かサウナに入った後に限るでしょ？」


『は！？何、その解りづらい比喩表現！』



突然恋愛をお風呂とビールに例えられて、眉間にシワを寄せてるであろうミーナの顔がはっきり思い浮かぶ。