去年のクリスマスパーティーで配られて、君が今でも携帯に付けているあのストラップ。


女装してたから君は全く気付いていなかったが、あれを配っていたのは実は僕なんだよ。



杏樹に渡したものだけには、ちょっとした“仕掛け”をしてあるんだ。


それを通して、君の声が僕に聞こえるようにね。



もちろん、君がそれを付けてくれるとは限らない。


『ずっと付けていれば、きっといいことがあるよ』


なんて胡散(うさん)臭いことを言いながら、ダメ元で渡したものだった。



しかし、それは見事に成功した。


やっぱり僕と君は、最初から運命の糸で結ばれていたのかもしれないよ?