あんな事があったから心配してくれてるのは分かるけど、ここまで溺愛されると正直面倒くさい。


元々私は大雑把な性格だから余計かな…。



大輔のことは好きだし、一緒にいると癒されるけど──


私の中に植えついた不満の種は、徐々に芽を出して確実に成長しつつある。




『あっははは!超過保護じゃん!ウケるー』


「コレ私にとっちゃ笑い事じゃないんだけど…」



只今一人暮らしの1LDKのアパートで、高校時代からの親友である実衣奈(ミイナ)と長電話真っ最中。


ベッドの上であぐらをかきながら、右手に携帯、左手に缶ビール…

という、なんとも乙女らしからぬ姿で日頃の愚痴を言う私。


ミーナはそんな私の話を聞いて楽しそうに笑ってる。