危険な夜へご招待【仮面de企画】

「その後、あいつは『本当に悪い事をした。杏が好き過ぎて俺はどうかしてたんだ』って謝ってきた。

でもそれも演技だってことはすぐに気付いた。あいつはしたたかで、人一倍プライドの高い奴だったから」


「…大輔が…?」



したたかで人一倍プライドが高い?


私が知ってる大輔とはまるで正反対じゃない…。



「学生時代からあいつは僕を目の敵にしてた。勉強もスポーツも、僕はいつもあいつの上をいってたからね。

だからそんな僕に対する嫌がらせで、ストーカーの濡れ衣を着せたんだよ。そうすれば、杏樹にその存在が確かなものだと思わせることも出来るしね」



そう言うと、玲は黒髪をかき上げて、けだるそうに窓の外に顔を向けた。