死への救急搬送



「回復傾向にありますね」

「今後はリハビリと発声練習の先生に来てもらいトレーニングをしましょう」

「ありがとうございます。先生のおかげで命が助かりました」




先生は回診を終えると病室から出ていきました。

私は家内の命が救えたことを心から先生に感謝していました。

左半身は動きませんが、右足と右手は動きます。

もしもこのまま順調に回復すると半身不随でも私が介護しながら車いすでの生活くらいならできそうです。




私は希望を持ちました。




そして今後のことをどうするかなど考え始めます。

回復具合や先生と話し合いながらになりますが、どちらにしても家内が自力で生活するのは無理でしょう。

かなり先になるでしょうが自宅の改造も介護者用に改造しないといけません。

その場合どうすればいいのかなど考えていきました。

両親が寝たきり状態時の介護の苦労を思い出しましたが、命が持った喜びが大きくて家内のことなら苦になりませんでした。






苦労よりも喜びの方が遥かに大きかったのです。