死への救急搬送




病気は少しずつ進行しましたが、退院してからも家内は体調の良い休日には娘とよく出かけていましたし、家族旅行にもよく行きました。



私がアメリカの友人と会うついでに娘を連れて旅行をして帰ってきたときにも

「一人で留守番して友達とお茶して気楽で良かったのに帰ってきたん?」

と言われるほど元気そうにしていたのです。




そのように過ごすうちに娘は小学生から中学生になります。





気が付くと主治医から十年以内に腎不全になると告げられてから十三年以上が過ぎていました。

私は主治医の目測を覆し、ここまできたことに喜びを感じましたが油断はできない状況が続いていきます。

確かに尿検査や血液検査の結果は腎臓の悪化を示していましたが、未だに腎臓は機能していましたし精神的にも気力があるように見えていましたが・・・





検査の数字は厳しい状況になっていました。