死への救急搬送


「お忙しいのにすいません。桜坂と申します」

「家内の搬送問題についてこれまで調査を依頼してきたのですが、まともな回答をいただけないので3度目の質問書を持ってまいりました」

「今日は日曜日で管理職の方が休みで出勤しておられないということです」

「受付の方にお聞きすると救急隊長にお渡しくださいということなのでお願いできますでしょうか」



「はい、わかりました」


「それではこの質問書をお渡ししますので受け取りのサインだけお願いできますでしょうか」


「わかりました」


救急隊長は質問書を受け取りサインを書き始めました。


「私は家内を搬送した救急隊員を憎んでいるのではありません」

「真実を知りたいのと今後の透析患者の搬送事故を無くしたいだけです」

「それなのに今までまともに回答してくださらず救急隊を不審に思っています」

「何故搬送事故隠しをするのか」

「何故自分たちの非を認めて改善しようとしないのか理解できません」

「私は救急隊員全員を責めているわけではありません」

「ほとんどの方は努力をして尽くしてくださっていると思っております」


サインを書き終えた救急隊長が頷きながら聞いてくださっています。


「救急隊員を恨んでいるわけではありません」

「真実が知りたいのです」

「透析患者の搬送を真剣に改善してほしいだけです」



「わかります」

「桜坂さんの言っておられることの方が私は正しいと考えております」

隊長が答えてくださりました。



私はこの方は健全だなと思いました。

そして質問書を預けて帰りました。