死への救急搬送


6月25日朝

家内の病室

「県とも連絡が付きましたしこちらの病院から連絡があり次第、臓器移植が可能かどうか検討して判定する準備に入るそうです」

「わかりました」


返答した瞬間に涙が溢れてきました。

「お願いします」

と返事をしようと思うのですが、声がでてきません。




涙ばかりが流れてきます。



執刀医先生は無言で待っています。



あれほど約束していたのに・・・



義父を説得したのに・・・



言葉が出ません。



いざとなると苦しくて悲しくて「お願いします」の一言が言えません。



「少し、少しだけ私の心を整理させる時間を下さい」



やっとの思いで告げました。



「当然だと思います。月曜日まで待ちましょう」

「ただ今朝は血圧が80以下になり危険な状況でした。現在は100を超えています」

「そのことだけは伝えておきます」



先生は病室から出ていきました。



私は一旦自宅へ戻り心を整理することにしました。



自宅へ帰る私に看護副師長さんが付き添い話しかけてきて心のケアーをしてくださります。



自宅へ着いてもまだ涙は止まりませんでした。