谷川君が?好き?
いい人だよ。うん。優しいし。いい人。
それしか出てこない。
「ちょっと考えてみてよ」
谷川君はルックスはまあまあ良いし、性格はもちろん良い。
開発部はエリートコースだから将来も有望。
思い当たる欠点は見つからない。
しかし、好きという言葉は出てこない。
心が全く動かないのだ。
私の恋愛センサーは壊れてしまったのか。
「無理に好きになる必要無いよ。恋愛が全てじゃないんだから」
やきもきした顔の沙織の横でずっと黙っていた彩が、つぶやく様に言った。
最近彩と沙織のキャラが逆転したみたいになっている。


