残りの夏休み何の予定も無かったが8時には起きていた。

窓を開け朝の空気を部屋に入れた。

一日が始まるワクワク感、ってのをちょっとだけ感じた。

ついでに外をチラッと見る。

圭吾はいない。

夏休みって言ったからかな?

谷川君に会ったせいじゃないよね?

アパートの赤いドアをみる。

いつも閉じられたままだ。

休み中一度も見なかった。

このまま私の前に現れないつもりなの?

まあ、別にそれならそれでいいけどね。

そうだよ、せいせいする。

なのに、あの朝はじめて見た後姿が頭から離れない。