「新人研修までは一緒だったんだけど、やっぱ、覚えてなかったんだね。しょうがないかぁ」

思い出したようにへこんでいた。

「ごめんー!!」

「オレは覚えていたよ。田代さんの事。話してみたかったから今日強引に仕事きり上げて来たんだ。明日大変だろうな」

「あー、大変。がんばってね」

ちょっとドキッとしたが、気にしないようにした。

友達として付き合っていきたい。

恋愛は何となく今はいいかな。

橋本さんを引きずってはいないけれど、ちょっと変な影響は残っているかもしれない。

谷川君は朝も迎えに来ようかと言ってくれたが、なんとか断った。

朝から元気に話すパワーは無い。